お店選び

私はお店選びが苦手です。

 

特に上司との懇親会、手配先との会食とか、仕事上の食事会は気にすべきポイントが多すぎていつもめちゃくちゃ悩んでしまう……。

 

なぜにこんなに苦手意識があるかって、いつもお店選ぶと、たいていどこか失敗してるから。

 

・街中の駅近くで便利だろうと思ったらバリバリ風俗街のど真ん中で手配先の人客引きされかける

・美味しいだろうと思って選んだ人気店は激混みで料理提供が遅くて焦る

・トータル評価無難どころでいけばまぁ失敗はないかと思ったら普通に料理が微妙

 

などなど…。

いろんな失敗を経て「お店選び」に対する苦手意識が高まっていく。

 

今日久々そんな苦手な「お店選び」をする機会があって、休みの日に食べログを探し回ってお店を予約した。

 

自分の中では

 

・口コミ高評価

・駅からの距離も許容範囲

・料理も美味しそう

・席の雰囲気も、今回の飲み会の雰囲気にあってそう

 

まぁまぁそこまで外すことはなかろう!と思って行ったお店……。

 

まず出だしで、駅の出口を間違う。

そう、わたし方向音痴なんです。(ますます向いてない)

 

前日の夜、神羅万象Google earthで綿密な脳内シュミレーションも虚しく、わたしの五感は3次元の世界に対応することができなかった。

 

この時点で嫌なじっとりとした汗が出てくる。

なんとかGoogle MAP導師を頼りに店を目指す。

 

15分遅れでなんとかお店に到着。

 

しかし……。

ギョギョッとしたのが、明らか4人席くらいのスペースに、無理やり6人分の用意がされていた。

 

手配先の1人は、結構ガタイのいいおじさん。奥の方でキュッと小さくなっている姿を見て、もうなんとも言えない気持ちになった…。

 

それもそのはず、食べログでそこそこ上位の人気店を選んだため、広い席に悠々と座らせる余裕など店にはないのだった。(過去の反省活かせてなくてもう、もう、もう)

 

そして席についてまぁとりあえず乾杯といきましょかとなって、ドリンクとお通しが運ばれてきた。

 

このお通し。

 

バカでかい皿にボンっと大量に盛られた浅漬け。

 

「え?これお通し?」

 

全員の表情が一瞬固まる。

 

わたし苦笑い。

 

「あ、新しいスタイルですね!」と気を利かせる手配先の方。

 

心の中でジャンピング土下座しました。

 

すると上司がその浅漬けを食べて「これめっちゃおいしい!」と一言。

 

わたしの中で光がさす。

 

そのあとも料理を食べるたび、おいしいおいしいと言ってくれて、わたしの苦笑いがだんだんへら笑いに!

 

正直、上司が真に褒めているのか、私の表情をみての反応かは定かではないけど、間違いなくわたしに安堵の思いが出てきた。

 

人がお店選んでくれた時、こんなふうに料理を褒めたり、「いいチョイスだね」って言ってくれると選んだ側は本当に安心するし、もう二度とやらん!って頑なにならなくなる。

 

わたしももし、他の人にお店を選んでもらった時は、こんなふうに嬉しそうにご飯食べようと思った瞬間。

 

人がしてくれたこと、喜べるって素敵なこと。

 

たかがお店選び、されどお店選び。

多くの反省と教訓を得た1日でした。